体重増加は血糖値の上昇に伴うインスリンの分泌に大きく左右されます。
血糖値が大きく上昇する(GI値の高い食品などで)とインスリンが過剰分泌されて脂肪細胞が作られてしまいます。
だから極端な話血糖値が上がらなければインスリンは分泌されなくなり脂肪細胞は作られません。
メトホルミンはインスリンに変わって血糖値の上昇を抑える役割をしており、インスリンの感情分泌を抑制してくれるのです。
目次
メトホルミンとは?
メトホルミンはアカルボース(グルコバイ)同様に糖尿病患者を治療するために開発された医薬品で、非常に古くから使われています。
なのでその安全性と効能にはちゃんとした結果が残っているのです。
主な作用としては血糖値が上昇した際に分泌されるインスリンの働きを代わりにやってくれます。
なのでインスリンの分泌が抑えられて結果的に脂肪細胞が作られづらくなるわけですね。
また食欲の抑制もあるようで服用開始から1~3週間程度で暴飲暴食は抑えられるようになります。
ただ元からそこまで極端な食事量でなければあまり食欲の抑制効果は感じられないでしょう。
ちなみに近年は老化の防止と寿命を延ばすなどのアンチエイジングとしても効果があるのではないのか?と期待されていて実験も行われているようです。
長寿の薬は世界でも非常に希少で・・・メトホルミンはまだ研究結果は出ていませんのではっきりとした効果は示されていませんが期待されているのは確かです。
強力だけど副作用も強い!
メトホルミンは服用量に比例して血糖値が抑えられてしまい、行き過ぎた服用は最悪死にも至ることもあります。
なので適量も調べずに安易に服用するのは非常に危険。
特に痩せたい願望の強い人はつい限界を超えて使う→面白いように体重が落ちるので更に服用量アップ!という限界を超えた使い方をしがちです。
正しく使えば安全な医薬品なので必ず適量を守ってダイエットに活かしましょう。
またメトホルミンを使うのに向いていない人もいます。
肝臓や腎臓に問題のある人、60歳以上の高齢者、熱が出ている時、※乳酸アシドーシスを発現したことある人、これらに当てはまる人や状態の時は絶対に使ってはいけません。
※乳酸アシドーシスの主な症状
下痢、嘔吐、呼吸困難、昏睡状態などのショック状態に陥る。
アカルボースとの違いは?使い分けは?併用は可能か?
グルコバイは血糖値の上昇を抑えるものなのでGI値の高い食品で血糖値の急上昇を防げます。
血糖値が急上昇しなければインスリンも過剰分泌されなくなるので、結果的に脂肪細胞も作られづらいわけですね。
それに対してメトホルミンは血糖値が上昇した際のインスリンの代わりをして脂肪細胞の増加を抑えてくれます。
どちらも脂肪の出来る根源に作用するものですが・・・血糖値に影響するのか?インスリンに影響するのか?の違いがあるわけですね。
併用も可能で使い分けをするとしたら食事前にアカルボースを使って食後にメトホルミンを摂取すれば血糖値とインスリンをダブルでブロックできるわけです。
メトホルミンが向いてるのはどんな人?
メトホルミンは非常に強い力で血糖値を抑制するので極端な食事制限には向いていません。
普段食べる量が多い人が平均的な量か多少少ないレベルまで落とした上で使うのが理想的です。
だから食事制限を極端にできちゃう人はそもそも血糖値がそこまで上昇しないので使う必要性がないのです。
極端に肥満な人や30代を超えて代謝が下がり脂肪を蓄えやすくなった人に向いているでしょう。
メトホルミンを活かす食事と運動
極端な食事制限は行わずに平均的な食事量をとって適度な運動を入れるのが理想的です。
運動に関してはやればやっただけご飯を食べれるのでやりがいも出てくるのがメトホルミンの最大の特徴ともいえますね。
もちろん、あまりにも極端なカロリー摂取をしてしまうとダイエットになりませんが・・・
クレンブテロールやリオチロンなどの細身の状態から更なる減量を望む系統のものとは違った、ライトなダイエットができるのはメトホルミンのメリットでしょう。
メトホルミンで一般的な食事に慣れて運動を習慣化して更に上を目指すキッカケにしたいですね。
メトホルミンの使い方
一日の適量は800~1500程度です。
最初は一日1錠(500mg)から始めていき、副作用がなければ徐々に服用量を増やしていきましょう。
ただし最大でも1500までに留めておきましょう。
それ以上は大きな副作用が出る可能性もあるのでお勧めできません。
またメトホルミン服用中はアルコールの摂取は極力控えたほうがいいです。
メトホルミンの副作用
正しく扱っていれば安全ですが・・・許容量を越えて服用すると非常に危険な副作用もあります。
軽い初期症状等では下痢、嘔吐、腹痛、発熱などの副作用があります。
服用量を大幅にオーバーしたり上の方で説明した飲んではいけない人が飲んでしまうと乳酸アシドーシスという非常に危険な副作用が発現してしまいます。