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よく「筋肉をつけながら脂肪を落としたい」という人がいますが・・・

それは例えるなら「アクセルを踏みながらブレーキをかけたい」と言っているようなもので、人間の体はそんな器用なことが出来るようには作られていません。

そこの所を理解していないと筋肉を増やすことも体脂肪を減らすことも難しくなってきます。

カロリーの原理をおさらい

まず人の体には基礎代謝と1日の消費カロリーが存在します。

例えばある男性Aさんの基礎代謝が1700kcalで1日の消費カロリーが2500kcalだとしましょう。

Aさんが食事で2500kaclを上回れば余ったエネルギーは脂肪や筋肉の構成要素として使われ、下回れば足りないエネルギーを脂肪や筋肉から使うことになります。

これが人間の体の基本的構造であり、このルールを越えて体重が増えたり減ったりすることはまずありえません。

だからよく「いくら食べても太らない」という人っていますよね?

彼らの殆どは実は思った以上に食べれてないか、1日の消費カロリーが極端に多い人なのです。

または皮下脂肪ではなく内臓脂肪などに回ってて見た目ではあまりわからないといった人もいるでしょう。

逆に「食べてないのに太ってしまう」という人は思った以上に食べてるか1日の消費カロリーが極端に低い人です。

この世の中に食べても太らない人や食べてないのに太ってしまうという人は基本的に存在しません。

例外があるとすればそれは栄養の吸収率に問題のある病気をもった人だけでしょう。

筋肉を増やすと体脂肪も増える

ここからが本題ですが、筋肉を増やすには多少の体脂肪の増加は回避できません。

なぜなら筋肉を増やすには❝無から有を作り出す❞必要があり、そのためには消費カロリーを摂取カロリーが上回らなければいけません。

上記でも書いたように筋肉を構成するための栄養素がなければ筋肉は絶対に作ることはできません。

そして摂取カロリーが消費カロリーを上回れば筋肉と同時に脂肪も少なからず増えます。

無から有を生み出せるほど人体は神秘的ではなく、ましてや筋肉だけつけるなどと言った選り好みができるほど器用にはできていません。

体脂肪を落とすと筋肉も落ちる

逆に体脂肪を落とすにはアンダーカロリーにする必要があります。

そしてその時に免れないのがカタボリック(筋肉が異化して落ちる減少)。

人体はエネルギーが足りない時に率先して使われるのは以外にも脂肪ではなく筋肉なのです。

脂肪はいわば緊急避難用のエネルギーなので優先度の低い筋肉が使われてしまいます。

ただ内臓脂肪はあまり必要のない脂肪なので筋肉よりも優先されます。

つまり内臓脂肪→筋肉→皮下脂肪と言った順に落ちていく事になります。

落ちるバランスを変えることは可能

ここまで読んで「これじゃどうやっても筋肉ってつかなくないか?」と思われるかもしれません。

しかし「極力脂肪をつけずに筋肉を増やす」あるい「筋肉を極力落とさず脂肪を落とす」事は可能です。

仮に食事とトレーニングを徹底すれば8:2の割合で筋力を増やして脂肪を付けたり、逆に脂肪を落として筋力の低下を抑えるといった事ができるのです。

でも100%の割合で筋肉をつけながら体脂肪を落とすといった事はプロのアスリートですら難しいでしょう。

というか人体の構造上不可能と言い切っても過言ではありません。

例外としてアナボリックステロイドを使用した場合は「筋肉をつけながら脂肪を落とす」という常識を超えた荒業が可能になります。