バルクアップに必要なのは「筋肉への適切な負荷」と「成長するための栄養」です。
言ってしまえばたった2つの事を行えていればバルクアップに失敗することはありません。
でもいざバルクアップに挑戦してみようと思うと、このたった2つのことがどれだけ難しいかを肌に感じると思います。
実際に理想の肉体を諦める原因の一つに「思ったようにバルクアップできなかったから」というのはよくある話です。
では何故バルクアップに失敗してしまうのか?それは『基本』が出来ていないからなんです。
ここではバルクアップにおける『基本』を3つのステップに分けて紹介していきます。
目次
ファーストステップ:バルクアップの方法を選ぶ
バルクアップの方法は細かいやり方は沢山あっても、基本的にはリーンバルクとダーティバルクの二種類に絞られます。
ここではどちらのバルクアップ方法を選ぶべきか?それぞれのメリット・デメリットは?そして具体的なやり方は?について紹介していきます。
リーンバルクとは?
一言で言ってしまえば脂肪をつけずに筋肉をつけようとすることです。
もっと具体的に言うとマクロ栄養素のバランスを考慮した食事を徹底することですね。
また※PFCバランスだけではなく質の悪い食品を避け(不飽和脂肪酸などを含む品質)、質のいいもの(オーガニック食品など)を選んで食事をとる必要性もあります。
基本的にリーンバルクはPFCバランスをキッチリ考えてやらなければいけないので、食事の手間はかかるし食事における喜びは比較的排除されがちです。
ただその反面、脂肪がそこまでつかないので、バルクアップ後のダイエットがかなり楽になるのは大きなメリットでしょう。
また人によっては後述するダーティバルクよりも仕上がりが良いという人もいます。
※マクロ栄養素とは?;炭水化物、タンパク質、脂質の三大栄養素を指す
※PFCバランスとは?:マクロ栄養素のそれぞれの配分、バランスを指す
ダーティバルクとは?
リーンバルクの正反対で、量や質の善し悪しを問わずに食事を取ることです。
一言で言えば「胃に隙間があったら詰め込む」バルクアップ方法ですね。
この方法のメリットはバルクアップを成功させやすいことと、PFCバランスが多少雑でもいいってことです。
ただしその分、かなり脂肪がつくのでバルクアップ後のダイエットが大変になります。
どちらのほうが良いのか?
リーンバルクの方がバルクアップ方法としては様々な点で優れてはいますが、バルクアップ初挑戦ならダーティバルクを僕はオススメします。
理由としては初心者がバルクアップに失敗する原因って往々にしてカロリー不足なんですよね。
なのでリーンバルクにいきなり挑戦しても自分に適したPFCバランスがわからず、カロリー不足になってしまうことが多々あるのです。
また自分が太れるのはどの程度のカロリーからなのか?を学ぶ意味でもダーティバルクは一度は経験しておくといいでしょう。
セカンドステップ:食事はPFCバランスが大事
タンパク質、炭水化物、脂質はどれもバルクアップには必要になっています。
ただだからと言ってどれでも多く取ってればいいってわけではありません。
いくらダーティバルクをするからと言って脂質と炭水化物ばっかりとってるのはいいものではありません。
ざっくり言ってしまうと炭水化物多め、タンパク質多め、脂質そこそこの感覚で食事をとるのがもっとも理想的なバルクアップにおけるPFCバランスにはなっています。
ここではバルクアップにおける食事で失敗しないための基本を紹介します。
食事は必ず数値化しよう!
何となくこれくらい?のような感覚で食事をとっても効率よくバルクアップは出来ません。
食事のカロリー計算が脳内で自動で出来るようになるまでは数値化した方がいいです。
と言ってもどれくらいの数値がベストだなんてわからないしイメージも浮かばないと思います。
なのでここでは大抵の人がバルクアップに失敗しないであろうPFCバランスの例を紹介しておきます。
※バルクアップに必要なPFCバランス
・炭水化物400g以上
・タンパク質140g以上
・脂質50g以上
上の数値は身長175cm程度の人を想定しているので、これより身長が高い場合は更に多く、低いなら少し減らしてもいいです。
理想を言えばバルクアップは体質や素質も絡むので、上記の数値はあくまで目安にして体重の変動を週単位~月単位でチェックしながら自分のベストなPFCバランスを探していきたいですね。
食事の回数は多ければ多いほどいい
バルクアップは沢山食事を取る必要があるのですが、だからと言って1食にどかっと食べるのは止めましょう。
脂肪が余分に沢山ついちゃうし、筋肥大させる為の栄養摂取としても効率が良くありません、肝臓にも良くないですしね。
なので食事はできるだけ回数を多めにとる方法がベストになります。
スマホのタイマー機能を使うなどして日に4~6度程度の食事を意識的に取るようにするといいですね。
またどうしても食事が難しい場合はプロテインなどのサプリメントで代用するのが良いでしょう。
サードステップ:バルクアップトレーニングには科学的アプローチ
バルクアップの為のトレーニングは根性とか気合とか感覚でやるものではありません。
体を大きくするためには体の部位別にあったトレーニングをする必要があります。
なので筋肉を肥大化させるために適したトレーニングをする必要があり、トレーニングにおいて基本となるのがオーバーロード、オールアウト、オーバーロードプログレッシブの3つです。
筋肥大の為の基本その1:過負荷(オーバーロード)
筋肉を大きくするには筋肉を過負荷(オーバーロード)させる必要があります。
オーバーロードするためのトレーニングの基本となるのはいわゆる・・・低回数高負荷のウェイトトレーニングですが、その目的は筋肉に適切な負荷を与える事です。
よく勘違いされるのがオーバーロードは決して筋肉を損傷させるのが目的ではありません。
筋繊維をぶっちぎるだなんて表現はありますが、本当に切っちゃったら大怪我ですからね。
だからただ重いウェイトを扱うのではなく、丁寧かつ確実に負荷を与えることがオーバロードに繋がるわけです。
ちなみに高回数低負荷でもオーバーロードは出来なくはないでしょうけど、筋肉よりも体力を大きく消費してしまうのであまり向いていません。
逆に低回数高負荷だと筋肉に的確に強力な負荷を与えられるので、筋肉の成長を促せるのです。
故にバルクアップには基本的に5~15回程度のレップ数を『丁寧』にやることが筋肥大に効果的になるわけですね。
筋肥大の為の基本その2:筋力を使い切る(オールアウト)
オーバーロードから続く低回数高負荷が筋肥大を促すもう一つの理由がオールアウトです。
高回数では体力の消耗が激しく、体力をオールアウト出来ても筋力に余力が残ってしまうのです。
つまり筋肥大するためには体力の限界よりも先に筋肉の限界を迎えさせるのがバルクアップには重要なわけです。
またオールアウトするコツとしては回数やセット数に限界を設けないことです。
つまり何かの雑誌や芸能人を参考に~回~セットと自分で限界を決めずに、自分にとってオールアウト出来る回数とセット数をトレーニングしながら徐々に増やしていきましょう。
筋肥大の為の基本その3:漸進性過負荷原則(オーバーロードプログレッシブ)
上に書いたようにオールアウトの為にセット数とウェイトを固定にしない理由は、オーバーロードプログレッシブにも繋がってきます。
バルクップは同じオーバーロードとオールアウトだけしててもまだ出来ません。
その2つが出来た上でオーバーロードプログレッシブによって肥大化を促す必要があります。
仰々しいネーミングですが、簡単な話「重さを徐々に増やしていくことによって肉体が適応する」という事です。
つまり段階的にウェイトを重くしていった上で、筋肉をオーバーロードさせ、筋力をオールアウトすることによって肉体はより強くより逞しく成長するわけです。
まとめ:3つの成長メカニズムと食事を徹底すればバルクアップは必ず成功する
例えばバルクアップのためのトレーニングには『フォーム』という重要なファクターもありますが、それ以上に重要なのが上記3つのバルクアップにおける基本的な成長メカニズムです。
フォームがいくらよくても負荷が足りない、ウェイトが変わらない、セット数を固定してたのではバルクアップは難しいのです。
逆に上記3つの基本をしっかりと丁寧に行えるのであれば、多少フォームが雑でもトレーニング面でバルクアップに失敗することは殆ど無いんですよね。
またバルクアップに失敗する人の多くは食事がおざなりになっています。
トレーニングは痛みと引き換えに達成感を得られるので続けられる事に疑問を抱いたり、辛いと感じることは少ないかもしれません。
でも食事に関しては食べることに罪悪感を抱く人やカロリー計算をめんどくさがる人がわりと多いんですよね。
バルクアップ成功のキーとなるのは7割が食事なので、PFCバランスとカロリーは常に数値化して把握しておきましょう。